パナソニック/高速通信ネットワーク機器向け「低伝送損失多層基板材料 MEGTRON 8」を開発

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低伝送損失多層基板材料 MEGTRON 8

低伝送損失多層基板材料 MEGTRON 8低伝送損失多層基板材料 MEGTRON 8

パナソニック株式会社 インダストリー社(以下、パナソニック)は、高速通信ネットワーク機器(ルータ、スイッチ等)に対応する低伝送損失[1]多層基板材料「MEGTRON 8(メグトロン エイト)[2]」を開発しました。

5G(第5世代移動通信システム)の普及に向け様々なサービスが開始され、すべてのモノがつながるIoE(Internet of Everything)へと社会は変化し続けています。これにより、通信データ量は今後も飛躍的に増加することが予想され、高速信号処理への対応と消費電力の増大が大きな社会課題となっています。

IoEを支える高速通信ネットワーク機器には現状の2倍の速度となる800ギガビットイーサーネット(GbE)[3](112 Gbps[4]、 PAM4[5])の対応が必要とされます。また、電気信号の高速・高周波化が進むと、電子回路基板における伝送損失が大きくなり、信号品質の確保には伝送損失がより小さい基板材料が求められています。

そこでパナソニックでは、低伝送損失と高多層基板に求められる特性を両立する独自の樹脂設計・材料配合技術をベースに低誘電正接ガラスクロス・低粗度銅箔[6]との複合化技術を確立し、業界最高(※1)の低伝送損失多層基板材料「MEGTRON 8」を開発しました。「MEGTRON 8」はデータ通信の大容量・高速化に貢献します。また低伝送損失化は消費電力低減にもつながります。(※2)

<特長>
1. パナソニック独自の樹脂設計・配合技術で業界最高(※1)の低伝送損失を実現
パナソニック従来材比 約30%改善(※3)
2. 優れた耐熱性・信頼性を有し、高多層基板(20層以上)への適用可能
(パナソニック従来材(※4)同等)
3. パナソニック従来材(※4)と同等レベルの加工性を有し、一般的な多層電子回路基板プロセス条件の適用が可能

<用途>
ルータ、スイッチ、光伝送装置、サーバ、AIサーバ、基地局、半導体試験装置、プローブカード等

※1 熱硬化性樹脂ベースの高多層基板材料として。2022年1月18日現在、パナソニック調べ。
※2 同一機器・同一条件下でパナソニック従来材(MEGTRON7 R-5785(N))使用時と比較した場合
※3 MEGTRON8 R-5795(U)とMEGTRON7 R-5785(N)との比較、28 GHz時の伝送損失改善効果
※4 MEGTRON7 R-5785(N)

<用語説明>
[1]伝送損失
電子回路基板上の配線(伝送線路)を通る信号が材質や距離などに応じて減衰する度合い。
単位はデシベル(dB)。
[2]MEGTRON
「MEGTRON」はパナソニックの登録商標。パナソニックの高速伝送対応多層基板材料をMEGTRONブランドでラインアップ。サーバ、ルータ、スーパーコンピュータ、基地局など高速通信ネットワーク機器や自動車・航空宇宙など幅広い分野の高速・大容量伝送に対応し、業界をリードする多層基板材料。
特に「MEGTRON6」(2004年量産開始)はハイエンドサーバに採用された低伝送損失多層基板材料の先駆けとして、2014年4月「第46回市村産業賞 功績賞」、2016年3月「第62回大河内記念生産賞」を受賞。
[3]800GbE(Gigabit Ethernet)
Ethernet Technology Consortium(イーサネットテクノロジーコンソーシアム)で標準化が進められている有線高速通信新規格。現在最速仕様の400GbEを上回る、次世代インターフェース仕様。
[4]bps(Bit per Second)
1秒間に送受信可能なデータ量(bit)を表す単位。数字が大きいほど通信速度は早い。
112 Gbpsは1秒間に112 Gbitのデータ量を転送できる。
[5]PAM4(4Pulse Amplitude Modulation)
4値パルス振幅変調方式。信号を伝送する方式の一つ。
[6]低粗度銅箔
銅箔表面の粗度が極めて小さい銅箔。高周波電流は銅箔表面を流れるため(表皮効果)、表面の凹凸が小さい低粗度銅箔を用いることで伝送損失を小さくすることができる。
一方で表面の凹凸が小さい銅箔は基材樹脂への物理的な密着(アンカー効果)が低くなるため、接着強度を高める樹脂設計が重要となる。

【お問い合わせ先】
パナソニック株式会社 インダストリー社 電子材料事業部
https://industrial.panasonic.com/cuif/jp/contact-us?field_contact_group=2201&field_contact_lineup=3248&ad=press20220118jp

全文は以下プレスリリースをご覧ください。
▼[プレスリリース] 高速通信ネットワーク機器向け「低伝送損失多層基板材料 MEGTRON 8」を開発(2022年01月18日)
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2022/01/jn220118-1/jn220118-1.html

<関連情報>
・パナソニック株式会社 インダストリー社 企業情報サイト
https://www.panasonic.com/jp/corporate/industry.html

 

 

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