日時:2023年3月11日(土)12日(日) 場所:マリナート(静岡市清水文化会館)
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
- イベント概要
・開催概要:一般公開・入場無料。駿河湾のひみつ展~駿河湾の神秘徹底調査!~
展示ゾーン1 南方のサンゴが沼津沿岸に生息し始めた神秘について
展示ゾーン2 駿河湾の地形と深海まで続く富士川の流れの神秘について
展示ゾーン3 駿河湾の深海魚の新種について
そのほか 未来の駿河湾を描いてみようアトラクション、駿河湾のひみつクイズラリー
・日程:2023年3月11日(土)・12日(日) 10:00~17:00
・開催場所:静岡市清水区島崎町214 静岡市清水文化会館マリナート 1Fギャラリー展示室
・参加人数:およそ300人
・協力団体:東海大学海洋学部・東海大学海洋研究所・平沢マリンセンター・MUGEN
- 3つのポイントをパネルや実物展示・映像を使って解説
水深2500mを誇る日本一深い駿河湾には多様な生物が存在するということが大型パネルで説明されています。一つ目の神秘として沼津沿岸にすむサンゴの変化について、地球温暖化や海水温の上昇でこれまで伊豆半島沖では見られなかった、南方系のサンゴが沼津沿岸にも住み着き始めたことを学びます。美しい平沢沿岸のサンゴや熱帯の魚の映像が出迎えます。
2つ目は駿河湾の地形のコーナーでは複数のプレートの影響で、駿河トラフと呼ばれる深い湾ができたことや、急峻な富士川の流れが駿河湾の深海にまで及んでいることが説明されています。実際に駿河湾の立体模型や富士川の流れの影響を示す雲母など顕微鏡の画像を観察することができます。
最後に深海魚のコーナーでは毎年のように駿河湾ではクサウオの仲間の新種が見つかっていること、深海から魚を捕獲することの難しさや、論文を英語で発表したり、顕微鏡で魚の詳細なスケッチを書いたりして、4~5年かかって新種と認められることを学ぶことができます。
これら3つの神秘はパネルで紹介されるとともに駿河湾シアター内でそれぞれ5分程度のVTRで、より理解を深めることができるようになっています。
駿河湾シアターでは多くの家族連れが3つの神秘の映像コンテンツを全て視聴する姿が見られました。
- 子どもたちに人気!未来の駿河湾を作ろう
お絵描き駿河湾のコーナーでは子どもたちが描いた魚や海洋生物の絵がプロジェクターの大画面に出現し、泳ぎ始めます。駿河湾の環境変化による南方サンゴの定着や、富士川の流れが深海まで影響していること、毎年のように深海魚クサウオの仲間の新種が見つかっていることなど、多くを学んだ子どもたちが、最後のコーナーで未来の駿河湾をイメージして様々な海洋生物のイラストを描き、プロジェクターに投影された未来の海に泳がせました。簡単なお魚をたくさん描く子どもや、じっくり20分近くかけて絵を仕上げる子どもなど、インタラクティブなアトラクションを楽しんでいました。
- 参加した子ども・保護者からの声
駿河湾にサンゴがいることに驚いた。南方のサンゴが生きられるようになるほど海水温が上がっていることに不安を感じる。
駿河湾の深海にも筋があり、山梨県の甲斐駒ヶ岳の雲母が深海まで運ばれていることにびっくりした。駿河湾の模型は地形が分かりやすかった。
駿河湾でいろいろな種類の新種が見つかっていることを知った。
日本一深いことは知っていたが、多くの深海魚がいて、どういう姿でどんな名前なのかわかって良かった。
新種として登録することの大切さを知った。
フジコンニャクウオという名前がかわいい。スルガノオニビのスケッチを始めて見た。
お絵描き駿河湾で描いた絵を映してもらって嬉しかった。
という声が寄せられました。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人自然科学体験学習ネットワーク
URL:http://fields.canpan.info/organization/detail/1122013848
活動内容:地球、宇宙、海洋等、自然科学領域におけるアクティブラーニングを通じて、自然の神秘や科学への興味関心と課題解決力を養うことを目的とし、海と日本プロジェクトの助成事業を実施する。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/