ケーブル敷設後の配線検証、ネットワーク機器のポート情報確認、PoE、通信経路の疎通問題を、現場レベルで迅速解決!
企業ネットワークの構内LANからデータセンターまでメタル配線から光ファイバー配線ネットワーク・インフラの性能試験用ケーブル・テスターを幅広く提供する米フルーク・ネットワークスの日本法人である、株式会社テクトロニクス&フルーク(東京都港区、代表取締役:徐 贇(シュ・ユン)、資本金:1億円、以下フルーク・ネットワークス)は、従来機能にIP v4/v6のピング・テスト機能※1をはじめ、イーサネット・アライアンスのPoE認証取得、ユーザー・インタフェースの日本語化など現場技術者からの要望に応えた新機能を搭載し、ケーブル・パフォーマンス・テスト・テクノロジーとスイッチ診断機能を組み合わせた(商用ネットワーク用)「LinkIQ™ ケーブル+ネットワーク・テスター Ver.1.1拡張版 (以下、「LinkIQ™Ver.1.1拡張版」) と、産業用イーサネット・ネットワークの障害の主な原因を特定できる(産業用ネットワーク用)「LinkIQ-IE 産業用ケーブル+ネットワーク・テスターVer.1.1拡張版」(以下、「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」)の、新製品2機種を4月5日より提供開始いたします。
「LinkIQ™ Ver.1.1拡張版」の価格は298,000 円~(税別)、327,800 円~(税込)。「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」はLinkIQ™に「MS-IE 産業用イーサネット・アダプター・セット」が付属し、価格は353,000 円~(税別)、388,300 円~(税込)となります。
フルーク・ネットワークスでは、初年度における「LinkIQ™ Ver.1.1拡張版」と「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」の売上目標として計1,000台をめざしております。販売目標額は、合計で327,800,000円(税別)、388,300,000円(税込)です。
※1) ピング (Ping)値:通信にかかる時間を表す数値。ネット回線の品質を「応答時間」で表している。Ping値を表す単位は「ms(ミリ秒)」で、数値が小さいほど通信環境が良い。これに対して、「回線速度」は1秒間に送信可能なデータ容量を表し、回線速度の単位「bps(ビーピーエス)」。
■現場技術者や産業用ネットワーク・企業ネットワークの要望に応えた、新機能や使い勝手を実現!
一般に障害のほとんどはケーブル回りの物理層で発生しますが、一旦、ケーブルに問題がないとわかった場合には、スイッチに正しく接続されているか、接続先のスイッチのポートのVLAN 設定が正しいのか、あるいは設計通りの速度で接続されているか、あるいはPoE接続であれば、PSE(給電機器)がPD(受電機器)側に必要な電力を提供できるのかを検証する必要があります。
ほとんどのトラブルは、従来の「LinkIQ™」、「LinkIQ™-IE」が備えたケーブル試験やネットワーク試験機能でこれらの問題をカバーできていましたが、一旦、ケーブルも問題なく、スイッチの設定も正しいことが確認できた後は、それ以上の診断は、現場では不可能でした。そのような場合には現場作業者はネットワーク管理者あるいはネットワーク技術者に支援を仰ぐか、あるいは、外部のネットワーク保守・管理業者に緊急のトラブル対応を依頼しなければなりませんでした。そのため、問題発生後の診断着手から解決に至るまでの時間もより長くかかることとなり、企業全体に対する金銭的、時間的な損失も増大してしまいます。
今回、発表された「LinkIQ™ Ver.1.1拡張版」、「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」では、ピング・テスト機能が追加されたことにより、それぞれの「ケーブル+ネットワーク・テスター」が、接続されたスイッチを超えた先の TCP/IPネットワークのネットワーク障害のトラブルシューティングが可能になりました。このピング・テスト機能を活用することで、通信経路のどの機器までが通信できているのかの診断ができる他、通信に必須なデバイスであるDHCPサーバーやDNSサーバー、あるいはルーターが正しく動作しているかどうかの死活試験やルーターの前後の通信の疎通性も試験することが可能になりました。さらにピング・リクエストに対する応答時間であるラウンド・トリップ時間を知ることで、トラヒックの輻輳状況※2の判断も可能になります。
このように、現場のネットワーク・エンジニアが対処できる範囲がTCP/IPネットワークの障害診断まで広がることで、これまで障害原因を究明できないために、上位のネットワーク・エンジニアや管理者、あるいは、外部の保守業者に頼らざるを得なかった問題も、現場で迅速な解決ができるようになります。さらに、「LinkWare™ PCケーブル・テスト管理ソフトウェア」 の文書化機能を活用することで、これらの問題の発生時に正確で速やかな上位技術者との情報のシェアが可能となりました。
※2)トラヒックの輻湊(ふくそう):インターネット回線において、一時的に大量のトラヒック(一定時間内に転送されるデータ量)が発生すると輻輳が発生し、通信速度の低下や、サービスへの接続が不可能になるといった事態が発生する。クラウド・サービスの浸透や動画配信サービスの普及等が、インターネット回線での輻輳の原因としてあげられている。
■「LinkIQ™ Ver.1.1拡張版」、「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」の新機能:
● マルチベンダーPoE機器の相互運用性を保証するイーサネット・アライアンスPoE認証を取得
● 最寄りの接続スイッチ情報(スイッチ名、IPアドレス、ポート番号、MACアドレス、VLAN)の確認
● IP設定とピング(ping)テストによるTCP/IPネットワークの疎通試験:主要なネットワーク・デバイスへの接続性と応答時間を、画面にワンタッチするだけで確認ができます。LinkIQは、IPv4またはv6のピング・テストを実行するように設定でき、ユーザーが選択したターゲット・デバイスへの4回のピング・テスト結果の応答時間を表示します。テスト結果には、DNS サーバーと DHCP サーバー、およびゲートウェイ(ルーター)が表示されます。また、LinkIQは最も近いスイッチのIPアドレスを表示します。LinkWare PCの新バージョンでは、テスト・レポートにこの情報が含まれています。
● ゲートウェイとDNSサーバーの応答性と可用性の確認
● 2ペアケーブルのテスト(産業用ネットワーク用「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」):産業環境で広く使用されている2ペアケーブルに対して、最大100Mb/sのケーブル性能テストを指定できます。
● 多言語サポート(日本語対応):「LinkIQ™ Ver.1.1拡張版」、「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」のユーザー・インタフェースが12の言語に対応し、日本語にも対応しています。
●レポート作成機能の向上:業界で事実上の標準として使用されているレポート作成ソリューションである「LinkWare™ PCケーブル・テスト管理ソフトウェア」の新バージョンも用意されています。拡張されたネットワーク・テストを含むレポートが提供され、ユーザーは試験結果をその場で保存後、PCへダウンロードできるため、試験結果の速やかな情報共有ができます。
■産業用イーサネットでの配線やネットワーク問題を迅速に解決できる (産業用ネットワーク用) 「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」
「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」は、産業用イーサネット・ネットワークの障害の主な原因を特定できるテスターです。産業用イーサネット・ネットワークの障害のほとんどを占めるケーブルの性能問題およびネットワーク機器の設定問題のトラブルシューティング用に設計された「産業用ケーブル+ネットワーク・テスター」です。付属の「MS-IE産業用イーサネット・アダプター・セット」により Ethernet/IP、PROFINET、EtherCAT、CC-Linkその他 産業用イーサネット・プロトコルで使用されるRJ45、M12X、M12D、M8Dコネクターで成端されたケーブルの誤配線やスプリット・ペア(対分割)を特定し、10BASE-T ~ 10GBASE-T (10 Mb/s ~ 10 Gb/s) のケーブル帯域幅を検証します。現在、産業用イーサネットがファクトリー・オートメーションの有力な技術になるにつれて、そのメンテナンスとサポートは非常に重要になってきており、ネットワークをトラブルシューティングするための使いやすいツールのニーズも急速に高まってきました。※3「LinkIQ™-IE」において、フルーク・ネットワークスの最先端ケーブル測定技術と産業用イーサネット・スイッチの基本テスト機能を組み合わせて用いることで、ネットワーク障害の発見を迅速化することを実現しました。「LinkIQ™-IE」のケーブル試験、ネットワーク・テストとトラブルシューティングの能力は、産業用オートメーションをサポートするために不可欠なものとなっています。
ケーブルがスイッチ・ポートに接続されている場合は、「LinkIQ™」はスイッチの名前に加えて、ポート名、速度、全二重/半二重を表示します。PoEがアドバタイズ※4されている場合は、クラスと電力(最大90W またはクラス8)が表示され、その後スイッチに負荷をかけて実際に電力が供給できることを確認します。
※3)産業用通信ソリューションのプロバイダ HMS Networks社年次調査では、新しく設置されたファクトリー・オートメーション・ノードの70%が産業用イーサネットを採用していることが明らかとなっている。
※4)アドバタイズ(advertise): アドバタイズメント(広告・宣伝)から、ネットワーク上で制御情報などを広く告知する機能を意味する。
■ケーブル・テストと現場作業者に必須のネットワーク・テストをワンボタンで実施できる「LinkIQ™ Ver.1.1拡張版」
「LinkIQ™ Ver.1.1拡張版」は、ケーブル配線やネットワーク機器の設置やトラブルシューティングを簡素化できるテスターです。ケーブル他端の状態や接続機器に基づいて、1回のボタン操作で自動的に適切な測定結果を提供できます。
他端がオープン(開放)のケーブルの場合、ケーブルの長さとワイヤの組み合わせを表示し、ケーブルが付属のリモートIDで終端されている場合、テスト結果は、ケーブルがサポートできる最大データ・レート(最大10Gb/s)を示します。
■「LinkIQ™ Ver.1.1拡張版」、「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」の主な機能:
●最大ケーブル接続速度を認識 (最大10Gb/s)
●スイッチ・ネゴシエーションとPoE実負荷試験を使用した PoE※3デバイスの設置とトラブルシューティング
●接続されたスイッチ情報(スイッチ名、ポート番号、VLAN)の識別
●「LinkWare™ PCケーブル・テスト管理ソフトウェア」を使用したテスト結果の文書化:フルーク・ネットワークスの 「LinkWare™ PCケーブル・テスト管理ソフトウェア」を使用して簡潔な合否テスト・レポートを提供し、PoE※1対応スイッチを含むスイッチの性能検証結果の共有が可能です。
◆上記以外に、産業用ネットワーク用「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」の機能として、以下の2点があげられます。
●Ethernet/IP、PROFINET、EtherCAT、CC-Link などの産業用イーサネット・プロトコルをサポートするケーブル性能の検証
●RJ45、M12X、M12D 、およびM8Dコネクター終端ケーブルの誤配線およびスプリット・ペア(対分割)の識別
※3)PoE(Power over Ethernet):イーサネット(Ethernet)のメタル通信ケーブルを利用して、接続している機器に電力を供給する仕様のこと。
<「LinkIQ™ ケーブル+ネットワーク・テスター Ver.1.1拡張版」の価格>
298,000円~(税別)、327,800円~(税込)
<「LinkIQ™-IE 産業用ケーブル+ネットワーク・テスター Ver.1.1拡張版」の価格>
353,000円~(税別)、388,300円~(税込)
※産業用イーサネット・ケーブル+ネットワーク・テスター「LinkIQ™-IE Ver.1.1拡張版」は「LinkIQ™」にRJ45、M12X、M12D、およびM8Dコネクターをサポートする 「MS-IE産業用イーサネット・アダプター・セット」 がセットとなります。
■フルーク・ネットワークスについて
フルーク・ネットワークスは、ネットワークの認証試験、トラブルシューティングおよび重要な配線インフラの設置および保守を行う専門家のための敷設用ツールにおける世界的なリーディング・カンパニーです。最も先端的なデータセンターの配線敷設を始め、最悪な環境下におけるサービスの復旧に至るまで、これまで培ったゆるぎない信頼性と比類のない性能の組み合わせにより、効率的なネットワーク敷設作業の完了を確実なものとします。
現在、日本を含む世界50ヶ国以上で事業を展開しており、フルーク・ネットワークスの高品質、高付加価値ソリューションは既に世界20,000以上の企業ネットワーク、システム・インテグレーター等のネットワーク設計、構築の専門企業などで使用されています。詳細は以下のURLをご参照ください。
https://jp.flukenetworks.com/
※LinkIQ 、LinkWare等の製品名は、米フルーク・ネットワークス社の登録商標または商標です。
※その他記載されている会社名、製品名等は、各社の登録商標または商標です。
■本リリースに関するお問い合わせ
株式会社テクトロニクス&フルーク
フルーク・ネットワークス 広報担当
TEL:03-4577-3972
FAX:03-6714-3118
e-mail:infoj@fluke.com
住所:東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟6階