KELK/KELK、モータの異常をセンシングする 電池レスIoT振動センサを発売

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【KSGD-SVの外観】

株式会社KELK(社長:斉藤雅美、本社:神奈川県平塚市、以下「KELK」)は、モータの排熱を利用したエネルギーハーベスト(※1)による自己発電で動作し、従来製品に比べ大幅に周波数レンジを向上させた電池レスIoT振動センサ 『熱電EH振動センサデバイス KELGEN(ケルジェン) SD KSGD-SV』の新製品を発売することを発表しました。

 

新製品は、モータに置くだけで、排熱により上昇したモータ表面の温度と外気とのわずか10℃温度差(※2)から動作し、回転機器の異常をセンシングします。2020年2月に発売した従来製品に比べ、大幅に周波数レンジが向上した新製品は、ベアリングの異常の初期に発生する高周波の振動をセンシングします。さらに、最上位機種のKSGD-SV4には有線式や携帯型の振動診断計に備わるエンベロープ処理(※3)による周波数分析機能を搭載し、故障原因の特定を支援します。

 

【KSGD-SVの外観】【KSGD-SVの外観】

【測定仕様の概要】【測定仕様の概要】

【ベアリング外輪キズのエンベロープ処理による周波数分析結果】測定回数224回のデータ(温度差10℃の環境下での1週間相当分)【ベアリング外輪キズのエンベロープ処理による周波数分析結果】測定回数224回のデータ(温度差10℃の環境下での1週間相当分)

 

 

【KSGD-SVの基本仕様】【KSGD-SVの基本仕様】

設備の老朽化や熟練保全担当者のリタイヤが進む設備の保全において、突発的な故障による機会損失の防止と修繕費用の削減のため、センサにより設備故障の予兆を検知し、適切なタイミングで保全を行う予知保全(CBM※4)が求められています。設備故障原因の約半数を占める回転機器において、異常発生後の早い段階に現れる振動をセンシングする振動センサの導入が求められていますが、設置コストと運用コストの課題により普及は進んでおらず、多くの設備において保全員による巡回点検が続いています。

モータに置くだけで、温度差10℃から動作する電池レス IoT振動センサ 『熱電EH振動センサデバイス KELGEN SD KSGD-SV』は、配線工事と電池交換が不要なため、振動センサの設置コストと運用コストを大幅に削減します。ベアリング異常の初期に発生する高周波の振動を電池レスでセンシングする新製品は、設備保全のCBM化と保全員による巡回点検の削減を推進し、生産性の向上に貢献します。

【KELGEN SDシリーズの概要】【KELGEN SDシリーズの概要】

【KELGEN SDシリーズによる設備機器のモニタリング】
KELGEN SDシリーズでは、電池レスで動作する KELGEN SDにより、設備機器のモニタリングをクイックスタートできます。KELGEN SDにより測定したデータは、付属するブラウザベースの見える化機能を備えたKELGEN SDMでのPCへの保存、またはPLCやゲートウェイへの出力ができ、社内のデータベースやクラウドなど様々な方法で活用頂けます。

 

モータの排熱をエネルギーハーベストし動作する 電池レス IoT振動センサ 『熱電EH振動センサデバイス KELGEN SD KSGD-SV』は、日本プラントメンテナンス協会が主催する2020年の TPM優秀商品賞 開発賞、及び、モノづくり日本会議(※5)と日刊工業新聞社が主催する2020年の“超”モノづくり部品大賞 電気・電子部品賞を受賞しました。

コマツでは、電池レスのKELGEN SDを、故障予兆検知用IoTセンサとして活用した設備保全のCBM化を進めています。

【株式会社KELK】
1957年からコマツが始めた熱電半導体の研究開発を前身とし、1966年の設立から長年培ってきた熱電変換技術を核に、排熱を電気に変える革新的な製品の開発、導入を進めています。熱電発電技術によりIoTデバイスの電力供給問題を解決することで、設備機器のデジタル変革(DX)の支援と省エネルギー化を推進し、より便利で豊かな社会の実現に貢献していきます。

※1  Energy Harvest:EH。環境発電。環境中の微小なエネルギー(熱,光,振動,電波,等)から電力を得る技術。
※2  温度差:KELGEN SD電源部の受熱側の表面温度と雰囲気(外気)温度との温度差
※3  エンベロープ処理:振動波形の振幅成分を包絡線(エンベロープ:Envelope)で外挿し、振幅の外形を取り出す処理方法。高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)することで、衝撃波の周波数分析ができる。
※4  予知保全(CBM):Condition Based Maintenance。設備の劣化状態を把握・予知して部品の交換や整備を行う状態基準保全。予防保全に比べ約10%のメンテナンスコスト削減、設備のダウンタイム削減等の効果がある (出典:米国エネルギー省 Operations & Maintenance Best Practices)
※5  モノづくり日本会議:日本のモノづくり産業の発展・競争力強化を図ることを目的とした約2000社が参加する経済産業団体。

 

 

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