ローデ・シュワルツは、4チャネルあるいは8チャネルで利用できる新生代のR&S MXO 5オシロスコープを発売します。ローデ・シュワルツが開発し、R&S MXO 4で初めて導入した次世代のMXO-EP演算処理ASIC技術をもとにした、この新しい8チャネルR&S MXO 5オシロスコープは測定性能を新たな高みへと引き上げます。
8チャネル・オシロスコープでも業界初を実現
新しいR&S MXO 5は時間領域と周波数領域のいずれにおいても、他のオシロスコープと比較してより詳細に信号の振る舞いを捉えます。このR&S MXO 5は、各チャネルで最高450万波形/秒という超高速な波形更新レートを備えた世界初の8チャネル・オシロスコープです。これにより、エンジニアは複雑な信号の細部や、突発的に発生する事象も卓越した精度で捕捉が可能になります。さらにR&S MXO 5は、8チャネルすべてにデジタル・トリガを備えており、小さな信号異常を高確度に分離する能力でも競合製品を凌ぎます。また、45,000回/秒のFFTが可能という画期的な処理能力から、特にEMIテストや高調波テストにおいて、エンジニアは比類のない信号スペクトラムの解析が行えます。
R&S MXO 5は世界最速の波形更新レートにより、リアルタイムな信号捕捉を極限にまで高めることで、信号解析を高速化すると同時に、他のほとんどのオシロスコープでは見逃してしまうような稀にしか発生しないランダムな事象も検出できます。こうした能力によって、電力変換から車両の電装システム解析といったさまざまなアプリケーションに対応し、エンジニアは設計のデバッグ効率を飛躍的に高めることができます。パワー/シグナル・インテグリティ測定に加えて、ロジックやバス・プロトコルのデバッグも容易に実行できます。
ローデ・シュワルツのオシロスコープ担当副社長Philip Diegmannは次のように説明しています。「2022年のR&S MXO 4発売により、比類ない性能と有用性を備えた新世代オシロスコープの提供を始めました。その後もローデ・シュワルツでは、オシロスコープの使い勝手を新たな水準に高めるための革新を常に行っています。そしてこの度、その卓越したオシロスコープの伝統を引き継いだR&S MXO 5を発売できることとなり、当社は大きな期待を寄せています。このオシロスコープのシリーズは、共通の技術的ブレークスルーをもとに当社の特別開発チームが慎重な検討を重ねながら設計して、電気信号の全体像から詳細まで空前の精度と速度で捕捉できるようにしています。そのオシロスコープがさらなる課題に応えるべく進化を遂げ、エレクトロニクス製品やシステムに対するより深い洞察を強力にサポートするでしょう」。
クラス最長の標準メモリ
R&S MXO 5シリーズは、競合製品の標準メモリの2倍に相当する500 Mポイントの標準捕捉メモリを8チャネルすべてに並列に備えています。この豊富なメモリを使って克明にデータを捕捉することができるだけでなく、最も要求の高いアプリケーションに応えられるように、記録長を2倍にできるメモリ拡張オプションもご用意しています。R&S MXO 5オシロスコープの並外れたメモリ長は、広範なトラブルシューティング作業や長時間の捕捉を可能にすることと併せて、より低速な設定においても高確度な帯域幅情報の維持をも可能にしています。
初めて8チャネルすべてにデジタル・トリガを装備
R&S MXO 5は、デジタル・トリガを備えた初めての8チャネル・オシロスコープとして、信号解析における新たな基準を打ち立てます。このデジタル・トリガは、0.0001 divという卓越した感度を備え、他のどんなオシロスコープをも凌ぐ性能を発揮します。この高い感度は、大きな信号に埋もれている小さな異常を高精度に分離するのに非常に有効です。ここまでのトリガ感度に匹敵する測定器は市場で他にありません。他のオシロスコープでは、トリガ・イベントはアナログ回路を伝達するため、信号処理による補正を必要としします。結果としてトリガの実行が遅くなるだけでなく、ノイズも多くなります。これに対して当社のデジタル・トリガは、R&S MXO 5の18ビット垂直分解能アーキテクチャの恩恵により、オシロスコープの垂直軸分解能の精度を活用できるため、微小な信号に対しても確実にトリガを掛けることができます。
優れたRF測定能力
R&S MXO 5は、時間領域と周波数領域のいずれのRF測定にも秀でています。毎秒45,000回のFFT(高速フーリエ変換)が行えるクラス初のオシロスコープであり、その卓越したスピードに加えて、時間に依存しない4つの異なるスペクトラムを同時に表示できる機能から、このクラスとしては無類のRF信号の可視化をエンジニアは活用できます。こうした高度な能力は、全てR&S MXO 5の標準機能です。
ユーザー・エクスペリエンスの深化
15.6インチという比類ない大きさのフルHD静電容量式タッチスクリーンと、操作に早く習熟できるように最適化した直感的なユーザー・インターフェースにより、R&S MXO 5オシロスコープはシームレスで魅力の尽きない操作体験を提供します。また小さいフットプリントとクラス初のVESAマウント対応で、どんなエンジニアリングの現場にも最適なオシロスコープとなっています。R&S MXO 5は業界で最小レベルの騒音しか発せず、ささやき声よりも小さいため、エンジニアが集中して正確な作業が行えるラボ環境が整います。
手頃な価格設定
R&S MXO 5オシロスコープは、4チャネルと8チャネルのモデルをご利用いただけます。いずれにも、帯域幅100 MHz・200 MHz・350 MHz・500 MHz・1 GHz・2 GHzのモデルがあります。8チャネルのモデルについては、同クラスの計測器として業界でもっとも初期費用の低い336.4万円という手頃な価格からご提供します。また、もっと高度なアプリケーションを求めるユーザーに向けて、さまざまなアップグレード・オプションもご用意しました。たとえば、16個のデジタル・チャネルを追加してミックスド・シグナル・オシロスコープ(MSO)にできるオプションのほか、内蔵式のデュアル・チャネル100 MHz任意波形発生器、産業規格のバスに対応したプロトコル・デコード/トリガ、周波数応答アナライザなどのオプションがあり、オシロスコープの機能を拡張可能です。
新しいR&S MXO 5シリーズのオシロスコープは、ローデ・シュワルツおよび認定代理店から今すぐご購入いただけます。発売に関する事前情報は https://www.rohde-schwarz.com/next-generation を、また同オシロスコープの詳細は https://www.rohde-schwarz.com/product/MXO5(2023年10月31日以降)をご覧ください。
お問い合わせ:
欧州(本社):Christian Mokry(電話:+49 89 4129 13052、email:press@rohde-schwarz.com)
北米:Dominique Loberg(電話:+1 503 523-7951、email:Dominique.Loberg@rsa.rohde-schwarz.com)
アジア太平洋地域:Sze Ming Ng(電話:+603 5569 0011、email:press.apac@rohde-schwarz.com)
R&S®は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG.の登録商標です。
すべてのプレスリリースは、画像のダウンロードを含め、http://www.press.rohde-schwarz.com からインターネットでご提供しています。
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、より安全に“つながる”社会の実現に向けた基盤を整えようと取り組む先駆的企業のなかでも、特に技術指向のグループとして、試験・計測などを始めとする技術システムやネットワークおよびサイバーセキュリティにおけるトップレベルのソリューションを提供しています。設立から85年以上にわたり、世界中の産業界や行政機関のお客様の信頼できるパートナーとして歩んできました。そのローデ・シュワルツでは、2021年6月30日現在、全世界で約13,000名の従業員が活躍しています。2020/2021会計年度(昨年7月から本年6月まで)には独立した企業グループとして23.4億ユーロの売上を達成しました。本社はドイツ・ミュンヘンに構えています。
R&S®はRohde & Schwarz GmbH & Co. KGの登録商標です。
https://prtimes.jp/a/?f=d104512-57-a8d72035bd7585c5878813e22ff82dd2.pdf