デジタルツイン×AIで、製造・物流DXを強力に推進
日本の製造業は、建物・設備の老朽化による技術革新の遅れと更新の時期の到来に加え、少子高齢化を背景とした労働力不足、脱炭素による循環経済への移行などの問題や課題を抱えています。これらの解決のため、製造プロセスや業務プロセスを「見える化」し全体最適化を図る「デジタルツイン」の構築が注目されていますが、特に複雑な生産ラインにおいては、仮想と現実とを近づけるために大量のデータの取り込みが必要だったり、最適解となるパラメータの組み合わせを人手で発見するのに時間を要する、また予測と現実との間に誤差が生じやすく、現場での反映や手戻り対応に時間がかかっていました。
このたびの「iPerfecta」の共同開発により、世界81カ国で利用され、機能や汎用性・操作性などの面で業界トップ評価※を獲得した離散事象解析3Dシミュレーションソフト「FlexSim」と、BIRDが持つ最新鋭のAI技術がシームレスに接続され、従来よりも少ないデータで精巧なデジタルツインを高速に構築し、仮説検証を行うことが可能となりました。「iPerfecta」は、「Intelligent Perfecter(高度な知性で完成させる人)」との意味合いから名付けられました。
※OPS調べ https://www.descreye.com/blog/a-comparison-of-discrete-event-simulation-software-2019/
「iPerfecta」の特長
・従来よりも少ないデータで精巧なデジタルツインを構築。現実を正確に再現
・得たい「結果」に基づく全体最適化、成果最大化のシナリオを高速・高精度で導く
※増産やエネルギー排出削減など、得たい結果を先に入力し、必要な「打ち手」を求める逆問題のアプローチ。
「iPerfecta」は、自動車メーカーをはじめ広く製造事業者・物流事業者等を対象に、新規・既存を含む生産ラインの計画や生産設備・配置計画などに適用できます。ゼネテックが販売元として本日より国内販売を開始し、5年間で300ライセンスの販売を目指します。国内に加え海外向けにも、グローバル展開する製造業・物流業が活用できるよう販売体制の整備を進めます。
ゼネテックおよびBIRDは、「iPerfecta」の品質を継続的に向上させ、製造・物流DXの推進に貢献するとともに、スマートシティやモビリティなど、産業分野を超えた社会分野への拡大も視野に開発を進めてまいります。
<参考資料>
■iPerfectaの概要
1. 提供開始日:
2021年10月25日(月)
2. 形態:
FlexSimのアドオン機能として販売
3. 価格:
ライセンス費用とSI・コンサルティング等費用を合わせて約2,000万~5,000万円
詳細はお客様に応じて個別対応
4. 販売元・問い合わせ先:
株式会社ゼネテック DX事業本部
TEL: 03-3226-8989 e-mail: flexsim@genetec.co.jp
■ FlexSimとは<https://flexsim.jp/>
FlexSimは米国ユタ州のFlexSim Software Products, Inc.が開発する3Dシミュレーションソフトです。製造ラインや加工プロセス、物流倉庫、マテハンなどのシミュレーションモデルを、非常に軽量な3Dグラフィックを利用して構築し、「人・モノ」の流れを計算。機械や作業員の稼働率・作業負荷、作業時間など多岐にわたる情報を分かりやすい円グラフや折線グラフ(ダッシュボード)を使って一元的に表示します。製造・物流現場のデジタルツインを構築し、稼働率や生産数が最大になる最適解を算出する機能も備えています。これにより企業は自社、または顧客の工場や倉庫のボトルネックを発見し、性能を最大化するために必要な比較データを瞬時に得ることができます。
FlexSimはすでに、欧米や中国をはじめとした世界81ヵ国で使用されています。
(累計5万7,000ライセンス以上)
<FlexSim公式サイト>https://flexsim.jp/
■ assimeeとは
assimeeは、デジタルツインを活用し生産ラインや倉庫の配置の最適な設計、構築、運用を実現するAIソリューションです。シミュレーションが持つ可能性を最大化し、デジタルファクトリー・ソリューションを加速します。FlexSimに代表されるシミュレーションソフトは、工場の生産ラインや倉庫の配置を「見える化」する一方、設定するパラメータが多く、現実世界を再現するためには多くのデータが必要、現実世界を再現してからもパラメータの組み合わせが膨大で最適解を見つけ出すのに時間と労力がかかる、等の課題がありました。assimeeは少ないデータから「現実を正確に再現」し、「KPIを最大化」するようにパラメータ群を高速・高精度に自動調整し、これらの課題解決を支援します。本ソリューションは、NECと国立研究開発法人が共同開発したAIシミュレーション融合技術をベースとしています。
■「株式会社ゼネテック」について< https://www.genetec.co.jp/>
1985年の設立以来、国内のものづくり産業に寄与するソフトウェア・ハードウェアのシステム開発を中心としたデジタルソリューション事業および、製造現場向けに3D CAD/CAMシステム「Mastercam」や3Dシミュレーションソフト「FlexSim」などを提供するエンジニアリングソリューション事業の2軸をコアに、近年は災害時に位置情報を自動通知する防災スマートフォンアプリ「ココダヨ」のサービス提供にも取り組んでいます。
2018年から提供を開始した、日本初登場の3Dシミュレーションソフト「FlexSim」では、デジタルツイン構築による、工場の生産ラインや物流倉庫などのレイアウト検討における圧倒的パフォーマンスにより、お客様の生産性向上に貢献してまいります。製造現場の課題を理解し、デジタルファクトリーを実現するシステム開発からソリューションまで一気通貫で提案できるのがゼネテックの強みです。
■「BIRD INITIATIVE株式会社」について <https://bird-initiative.com>
デジタル化の進展により社会や組織の課題が複雑化する一方で、社会の変化は加速しており、課題解決のスピードアップに向けた研究開発の重要性は高まっています。このような中、BIRD INITIATIVE株式会社は、事業会社、金融会社、アカデミアの6社連携により共創型R&Dから新事業を創出するために組成され、課題や技術を産官学で持ち寄り研究開発を行う「共創型R&D」という新たな研究開発の仕組みを推進し、デジタル技術に関連する研究開発及び受託研究、コンサルティング、投資などの事業を行っています。
※この報道発表資料に記載されている会社名・製品名は各社の登録商標、あるいは商標です。
※この報道発表資料に記載されている内容、仕様、計画およびその他の情報は、発表日時点のものです。これらの情報は予告なしに変更される場合があります。