昨今、放送業界においてはドローンでの空撮が頻繁に行われるようになりました。また、建設業界においてはDXの観点から重機の遠隔操縦のニーズが高まっていますが、どちらも安定した映像伝送が欠かせません。手軽に導入できる無線はWi-Fiですが、電波干渉が多いため残念ながらこのような用途には向いていませんでした。また、テレビジョン放送用の無線中継伝送装置(FPU)を導入する場合は安定した伝送が可能ですが、高額なため導入が難しいというコスト面の課題がお客様から多く寄せられていました。
そこで、ハイテクインターではそういったお客様の課題を解決するために、5.7GHz帯を利用した無人移動体画像伝送システムMPU5を提供しています。MPU5は、5.7GHz帯の無人移動体画像伝送システムとして日本国内で唯一映像とデータを同時に通信でき、最大150Mbpsの速度で通信できる高速データ無線伝送システムです。
ドローンや重機・ロボットに搭載されたカメラの高精度映像の伝送のみならず、ロボット制御の信号の送受信も同時に行うことが可能です。半径5kmの見通しで通信ができ、メッシュ通信で中継しながらの見通し外通信ができます。映像とテレメトリデータ(遠隔地の測定データ)を同時多接続かつ、メッシュで長距離・広範囲で送受信することができる国内では唯一の機器となっています。
電池やアンテナを組み込んだ一体型とモジュールで分割された組み込み型の二種類がありますので、設置環境に応じて利用が可能です。重機やロボットの遠隔操縦、イベント会場、ゴルフ場、競馬場、競輪場、ライブ会場などでの撮影用途以外にも、防災用途でご検討いただく場合もございます。
■利用事例
株式会社かもめや様のドローン無人運用支援サービス「OceanMesh」にMPU5が採用されています。
<課題>
・離島や山間部の少子高齢化による物流や医療面での人材不足
・無人飛行を行う際に通信キャリア網を使いたくても、離島や山間部は通信環境が整っていない
・運用調整や費用のハードルが高い
<MPU5導入による解決策>
無人移動体運用包括支援システム OceanMesh サービスは「広帯域・低遅延・常時接続が可能な高品質の移動体通信ネットワーク」を素早く、低コストで構築でき、5.7GHz帯の小型基地局を地上に設置し、ドローンに搭載されたカメラと無線伝送装置(MPU5)によって、気象データをはじめとするさまざまな運行状況データのリアルタイム監視を実現します。ハイテクインターの無線伝送装置(MPU5)は、映像とテレメトリデータ(遠隔地の測定データ)を同時多接続かつ、メッシュ・マルチホップでこれまでにない長距離・広範囲で送受信することができる国内唯一の機器のため、無人物流を実装するために国土交通省が出している「目視外/補助者なし運用」における ①周辺の気象状況の常時監視 ②機体周囲状況確認の両条件をクリアし、ドローン目視外運用に必要となる仕組みをワンストップで提供することができるようになりました。
<参考情報>
株式会社かもめや様 プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000022716.html
<課題>
・中継車から無線通信で映像伝送をしたい
・Wi-Fiは電波干渉が多く使用できない
・FPU(Field Pickup Unit)は高価格
・見通し外通信が難しい
・移動しながら使用したいためバッテリー駆動がよい
<MPU5導入による解決策>
中継車にMPU5を取り付けることで5.7GHz帯を使用することで、電波干渉がなく安定した映像伝送ができます。半径5kmの見通しでの通信が可能且つアドホック(メッシュ)通信で、中継しながら見通し外通信ができ、バッテリー駆動のため移動しながらでも利用できます。エンコーダ・デコーダが内蔵されているため、カメラを直接接続し、映像データをIPに変換して無線で送信することができます。音声データも伝送できるため、会話をしながら映像を見るといったことも可能です。イベント会場以外にも、ゴルフ場、競馬場、競輪場、ライブ会場などで中継車以外にも何かしらの移動体に設置することができればどこでも利用することができます。
<課題>
・無線ネットワークを利用して重機を遠隔操縦したい
・Wi-Fiは電波干渉が多く使用できない
・FPU(Field Pickup Unit)は高価格
・見通し外通信が難しい
・移動しながら使用したいためバッテリー駆動がよい
<MPU5導入による解決策>
MPU5を設定することで遠隔から重機の操縦と映像伝送が可能です。5.7GHz帯を使用しているため、電波干渉がなく通信が安定しています。GPSで位置情報の取得も可能で、1台あたり半径5kmのエリアをカバーでき、建築現場の敷地内を中継しての伝送ができます。また、メッシュ通信ができるため、1つの機器に不具合が生じても、別の機器によって通信を継続することができます。重機を安定した通信のもと、安全に遠隔操作することができるため、現場のDX化を推進することができます。
・5.7GHz帯の無人移動体画像伝送システムとして日本国内で利用可能
・カメラの高精度映像伝送とロボット制御信号の送受信を同時に実現
・ロボット制御用としてUSBやRS-232Cを搭載
・周波数帯域幅10MHz, 20MHz
・周波数[MHz]
10MHz:5655, 5665, 5675, 5685, 5695, 5705, 5715, 5725, 5740, 5750
20MHz:5660, 5680, 5700, 5720, 5745
・最大送信出力1W
・アンテナ種類無指向性(3xMIMO)
・アンテナ利得3.5dBi
・最大通信速度150Mbps
・工事設計認証R 209-J00294
https://www.youtube.com/watch?v=2q9FhU6T_7o
弊社は、主に産業用無線通信機器・システムを官公庁・インフラ・防犯・工場等のお客様に計14万台以上提供してまいりました。お客様の現場に足を運び、直接ニーズや課題をお聞きする中で、お客様のニーズに合った最適な製品を提供したいという思いから、製品の企画開発に取り組んでおります。利用方法のご相談や製品確認も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
・ホームページ:https://hytec.co.jp/