リコージャパンが7年連続での総合満足度第1位
企業のシステム投資、回復の兆し
本年調査は新型コロナウイルス感染拡大から1年半ほどが経過した今年7月中旬から8月中旬にかけて実施した。昨年調査(2020年11月発表)では落ち込みが見られていた企業のシステム投資意向であるが、本年調査では回復基調にある様子が見受けられた。
今後1~2年におけるシステム導入・構築への投資意向について、「現状より拡大する予定」とする企業が昨年調査と比較して増加しており、特に従業員数1,000名以上の大企業においては32%から39%へと大きく増加した。アフターコロナも見据えたこの先、大企業を中心にシステム投資意欲が回復の流れにあると見られる。
投資拡大意向の企業、「業務プロセスの見直し・効率化」に高いニーズ
システム投資を「現状より拡大する予定」とする企業において、今後システムの導入・構築によって取り組みたい課題としても最も多く挙がったのは「業務プロセスの見直し・効率化」(62%)となった。次いで「社内情報共有の強化」(58%)となった。さらなる業務の効率化・生産性向上に対するニーズや企業DXに向けた関心の高まりが推察される。様々な制約を生み出したコロナ禍における企業業務であるが、新型コロナウイルスの感染拡大は非効率な業務への着目や再認識の機会となり、その再検討を促す好機となったと考えられる。多くの企業においてニューノーマル時代における働き方や業務のあり方の再構築が模索されているとも考えられる。
その一方で、この1年以内にITベンダーから「業務効率化・生産性向上」に関する提案を受けたというケースは13%と、まだ低い水準となっている。また、そのような提案において、内容が「(自社の)現状の課題を理解したものになっていなかった」、「導入による効果がわかりにくかった」という指摘がそれぞれ2割程度挙がっており、顧客への最適な提案が出来ていないケースも発生している。業務見直しをはじめとする企業DXへの関心の高まりは、ITベンダーにとっての商機とも言える。顧客企業個々の現状や課題に即したソリューション提案のさらなる促進・活性化が今後期待される。
J.D. パワー 2021年ITソリューションプロバイダー顧客満足度No.1を発表
総合満足度ランキングは下記の通り。
<独立系/ユーザー系/事務機器系SIer>(対象5ブランド)
第1位:リコージャパン(661ポイント)
7年連続の総合満足度第1位。「営業対応」「システム品質※」「コスト」「障害・トラブル対応」「導入・構築対応」の全5ファクターで最高評価。
第2位:富士フイルムビジネスイノベーション(652ポイント)
「システム品質※」で最高評価。
第3位:キヤノンマーケティングジャパン(636ポイント)
※リコージャパンと富士フイルムビジネスイノベーションの「システム品質」ファクターのスコアは同点。
《 J.D. パワー 2021年ITソリューションプロバイダー顧客満足度調査℠概要 》
年に1回、全国の企業を対象に、情報システムの導入・構築事業者に対する利用状況や各種経験、満足度を
聴取し明らかにする調査。今年で24回目の実施となる。本年は独立系/ユーザー系/事務機器系SIerのみを
調査対象とした。
■実施期間:2021年7月中旬~8月中旬
■調査方法:郵送調査
■調査対象:情報システムの導入・構築を独立系/ユーザー系/事務機器系SIerに委託している企業
(従業員数50名以上)
■調査回答社数:2,102社から2,640件 ※1回答企業から最大2社の評価を聴取
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの
評 価を基に 1,000 ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは、総合満足
度に対する影響度が大きい順に、「営業対応」(41%)、「システム品質」(33%)、「コスト」(11%)、「障害・トラブル対応」(8%)、「導入・構築対応」(7%)となっている(カッコ内は影響度)。
*J.D. パワーが調査結果を公表する全調査は、J.D. パワーが第三者機関として自主企画し実施したものです。
【注意】本紙は報道用資料です。弊社の許可なく本資料に掲載されている情報や結果を広告や販促活動に転用することを禁じます。
J.D. パワーについて:
J.D. パワー(本社:米国ミシガン州トロイ)は消費者のインサイト、アドバイザリーサービス、データ分析における国際的なマーケティングリサーチカンパニーです。50年以上にわたり、ビッグデータやAI、アルゴリズムモデリング機能を駆使し、消費者行動を捉え、世界を牽引する企業に、ブランドや製品との顧客の相互作用に関する鋭い業界インテリジェンスを提供するパイオニアです。