モバイル・ネットワーク・エクスペリエンスを向上させるために知るべき現状
Opensignal(ロンドン)は、「5Gグローバル・ベンチマーク分析」および「iPhoneユーザーエスクスペリエンス分析」を行い、その結果を発表しました。
Opensignalの5Gグローバル・ベンチマーク分析の一般的なテーマは、5Gを使用するために大量の新しいスペクラムを確保して、モバイル・ネットワーク・エクスペリエンスを向上させることの重要性です。5Gの新しい無線により、古い4Gおよび3Gテクノロジーでは使用できなく、多くの新しい高周波数帯をスマートフォン・ユーザーとの接続に使用できます。
また、スマートフォン・ユーザーにおけるエクスペリエンスに興味深い変化が見られました。2020 年の初期 5G iPhone からアップグレードするユーザーは、これまでよりも速い 5G 通信速度を体感できるということです。
5Gグローバル・ベンチマーク分析:韓国のミリ波に対する後退が5Gの主導権を脅かす
ミリ波は非常に高い周波数で、韓国のオペレーターは28GHz帯のライセンスを取得していました。
これらの帯域では、通常数百MHzという非常に大量の新しい容量が利用可能になっています。
ミリ波は、2030年代に登場する将来のワイヤレス市場の先駆けです。5G時代の後半で5Gエクスペリエンスのリーダーシップを確保し、今後10年間で6Gに備えるために、オペレーターと市場は、ミリ波帯を今すぐ採用することで優位に立つことができます。
5Gゲーム・エクスペリエンスでは、シンガポールが100点満点で93.9点を獲得し、世界ランキングのトップとなり、その後に香港(91点)、チェコ(90.1点)が続きました。韓国は8番目に高い得点です。ミリ波5Gの普及が著しい3つの市場(オーストラリア、日本、米国)を見てみると、すべてのタイプの5Gと比較して、ミリ波ではマルチプレイヤー・ゲームのスコアがそれぞれ7%、6%、12%向上していることがわかります。
他の市場が韓国に先んじてミリ波 5Gを導入しているため、韓国の5G体感における主導的地位は危険にさらされています。韓国人は世界で最速の5Gダウンロードとアップロード・スピードを享受し、5G利用率と呼ばれる5G接続で2番目に高い時間を過ごします。他の市場では、ミリ波 5Gからのさらなる体感の増加を楽しんでいます。以前は、Opensignalの分析により、グローバルおよびアジア太平洋でのユーザーのモバイル・エクスペリエンス改善におけるスペクトラム容量の重要性が強調されていました。次に、ミリ波 5Gが世界の5G環境に与える影響を考察します。
iPhoneユーザーエスクスペリエンス分析:
最高のモバイル・ネットワーク体感に、iPhoneのアップグレードが欠かせない
分析結果の要約
● 現在5GのiPhoneを使っているユーザーでも、新しい5GのiPhoneに乗り換えることで体感速度が向上するでしょう。5Gの平均ダウンロード・スピードは、アメリカでは2020年のiPhone 12と比較して2022年のiPhone 14シリーズでは47%速く、フランスでも同様に48%速く、イギリス(29%)、ドイツ(26%)、台湾(21%)でも速くなっています。
● iPhone 15のアップグレード候補でもある最も古いiPhoneモデルを持つユーザーは、速度が飛躍的に向上するでしょう。新型iPhoneの平均4G通信速度は、iPhone 11シリーズと比較して最大83%速く、さらに高速な5G通信も可能ですが、これは2020年以前のiPhoneではサポートされていません。
● オペレーターは、iPhoneのカメラやデザインのアップデートを宣伝するだけでなく、アップグレードを促したり、iPhone購入者にネットワークを変更するよう説得したりするために、こうしたネットワーク体感の改善を伝えるべきなのです。
● iPhone 14 Plusは、分析対象となった世界市場の80%でiPhone Miniを上回る人気を得ており、アップルがポートフォリオ戦略の変更を決定したことを裏付けています。Plusは、アップルが厳しい経済状況の中でiPhoneの出荷台数の維持に貢献しています。
● Pro や大画面のiPhoneに対する好みは、世界市場によって異なります。大画面はサウジアラビアで最も人気があり(iPhoneのインストールベースの52%)、日本で最も人気がありません(20%)。
2020 年の初期 5G iPhone からアップグレードするユーザーは、アップグレードすればより速い 5G 通信速度を体感できます。また、最近の5G iPhoneモデルは、より新しい5G規格をサポートしています。
iPhoneの新モデルには、アップデートされた5Gモデムと改良された無線フロントエンド部品が含まれています。
Opensignalのデータでは、5G iPhoneの第3世代であるiPhone 14シリーズは、2020年のiPhone 12シリーズよりも速い平均5Gダウンロード・スピードを享受しています。最も速度が向上したのはフランスとアメリカで、それぞれ48%と47%速くなりました。英国(29%)、ドイツ(26%)、イタリア(4%)など、典型的な5G通信速度が低い欧州市場では、通信速度の伸びは低くなっていることが判明しました。
Opensignalの分析によると、最近のiPhoneではダウンロード・スピードが速くなっていると強調 しています。5Gに対応していない2020年以前のiPhoneモデルを持ち続けているユーザーにとって、体感の向上は最も大きく、4Gの速度が速くなるだけでなく、平均速度が段違いに向上する5Gに接続できるようになります。
しかし、現在5G iPhoneを使用しているユーザーでも、新しい5G iPhoneに機種変更することで体感速度が向上するでしょう。というのは、新しいモデルにはより新しい5G規格をサポートする最新のモデム、アンテナ、無線コンポーネントが搭載されているためです。2022年iPhone 14モデルの平均5Gダウンロード・スピードは、アメリカではiPhone 12と比べて47%速く、フランスでは48%速く、イギリス(29%)、ドイツ(26%)、台湾(21%)でもかなり速くなっています。
参考資料:
グローバル5Gベンチマーク:韓国のミリ波に対する後退が5Gの主導権を脅かす ( https://www.opensignal.com/2023/09/25/Global_5G_benchmark_South_Korea_retreat_on_mmWave_threatens_its_5G_leadership )
最高のモバイル・ネットワークを体感するために、ユーザーはiPhoneをアップグレードする必要があります ( https://www.opensignal.com/2023/09/25/users-should-upgrade-their-iphone-to-have-the-best-mobile-network-experience )
注:内容は、英語版の翻訳です。日本語との内容に不整合がある場合、英語版が優先されます。
Opensignalについて
Opensignal は、コンバージド、ワイヤレス、及び、ブロードバンド・オペレーター全体のネットワーク体感とマーケット・パフォーマンスを統合し、独立した知見とデータの世界的な大手プロバイダーです。当社の公開レポートは、ネットワーク・エクスペリエンスをベンチマークするための世界標準として認められています。 当社の顧客中心の総合的なソリューションは、通信プロバイダーがネットワークを改善し、商業パフォーマンスを最大化し、すべての接続を改善できるようにする前例のない知見を生み出します。同社は米国、カナダ、英国に本社を置き、南米とアジアに営業拠点を構えています。