本参考資料は2021年10月19日(現地時間)にアラブ首長国連邦ドバイで発表されたプレスリリースの翻訳版です。
今年のUBBFは2日間にわたって開催され、その間、固定ネットワークに関する複数の基調講演、およびセッションが同時開催されました。政府、企業、通信事業者、学界の専門家が、ウルトラブロードバンドネットワーク開発の現状と、直面する新たな課題についての意見交換を行い、関連の洞察と成功事例を共有しました。
ファーウェイの専務取締役 兼 通信事業者向けネットワーク事業グループ プレジデントの丁耘(ライアン・ディン)は、スピーチの中で次のように述べました。「接続性は単なる機能の拡張ではありません。より重要であるのは、感情的な絆です。170年以上前、世界初の海底ケーブルが敷設され、初めての通信信号が海を越えて送信されました。これは人類にとって大きな進歩でした。およそ20年前、接続速度は32 Kbpsを超え、動画がトラフィックの主要形式としてテキストを上回り始め、これまでにないコミュニケーションが実現しました。」 さらに、接続性は「世界をより良い場所にします」と付け加えました。
接続性の価値は社会に再認識されつつあり、産業の発展を加速しています。ファーウェイのグローバルキャリアマーケティング&ソリューションセールス部門 プレジデントの彭松(ペン・ソン)は、スピーチで、ファーウェイのカバレッジ/アーキテクチャ/フュージョン(C.A.F)モデルを定義して、詳細に説明しました。彭は、接続をあらゆる家庭、あらゆる企業に拡張し、クラウドと統合することで「現在と将来のいずれの要件にも応える」ことを強調し、「C.A.Fモデルに基づいて接続性に競争力をつけることが、新たな成長の鍵となります。」と言及しました。
- カバレッジ:接続性を各部屋に拡張することで、家庭用ブロードバンドの価値は大幅に向上します。家庭および企業の絶え間なく変化する要求から、事業者はすべての部屋、すべてのデバイス、およびすべての企業の生産システムに接続を拡張し、一旦より広範なカバレッジが利用可能になったら、プライベート回線をプライベートネットワークに転換する必要があります。これにより、接続数は増加し、ユーザーの定着率が高まり、最終的により多くのビジネスチャンスが生まれます。
- アーキテクチャ:ネットワークアーキテクチャは、現在および将来のビジネス成功の基盤です。未来志向の新しいアーキテクチャには、より弾力性のあるネットワーク、より環境に優しいサービス、そして低いOPEXが求められます。ファーウェイは、アーキテクチャ基盤を強化するために、OXC、SRv6、ADNなどの新技術を引き続き探求してゆきます。
- フュージョン:接続性は大きなチャンスをもたらします。C.A.Fモデルに基づいてネットワークの競争力を築くことが、事業者にとっては非常に重要です。デジタル化はICT業界にとって最大のチャンスです。これは概念から実践へと進化しました。クラウドがデジタル化の中核であることは否定できませんが、接続性も重要な役割を担います。接続がなければ、「クラウドは大きなデータアイランドにすぎません」。彭によると、「フュージョン」は重要です。何故なら接続はクラウドを中心として、企業がクラウドに移行するサポートをする必要があるからです。接続性とクラウドの統合が必要です。このプロセスにおいて事業者は大きな役割を果たすことができます。
ファーウェイのデータ通信製品ライン プレジデント胡厚崑(ケン・フー)は、デジタル化は利便性を高めると同時に、既存のネットワークに多くの課題をもたらしたと説明しました。例えば、CO機器室のスペースは限られているため、既存のノードが総合的なサービス処理能力を提供することは困難です。リソースとネットワーク間のホーミング関係が固定されているため、DC間のトラフィックを柔軟にスケジューリングすることは困難です。既存のネットワークのハイブリッドサービス運用では、今日の差別化されたサービス要件を満たすことはできません。ファーウェイでは、デジタル変革の過程でお客様が直面するネットワークの課題に対処できるよう、あらゆるサービス向け のスーパーエッジCO、テナントレベルのハードスライシング、SRv6ネットワーク・プログラマビリティ、クラウドネットワーク・インテグレーションの新しい4機能を備えたインテリジェント・クラウド・ネットワークソリューションを発表しました。当ソリューションは、事業者のネットワークリソースの価値と、クラウドとネットワークの補完的な利点を最大化し、事業者がクラウドとネットワークの統合を特徴とするDICTサービスアーキテクチャを構築するのに役立ちます。
カンファレンスで胡厚崑は、デジタル時代に事業者がインテリジェントクラウドネットワークを構築するのを支援する、あらゆるシナリオに対応するNetEngineシリーズインテリジェントルーターも紹介しました。これらのデバイスには、インテリジェント・クラウドアクセスルーター(NetEngine A800シリーズ)、オールサービス・アグリゲーションルーター(NetEngine 8000 Mシリーズ)、およびインテリジェント・バックボーンルーター(NetEngine 8000 X16)が含まれます。
現在、世界の通信事業者は、光ファイバーへの投資を継続的に増加し、ブロードバンド品質を改善し、FTTRやOTNの高品質な専用線などのサービスを開発して固定ネットワークの収益を増やしています。全光ターゲットネットワークは環境に優しいスマートな都市の基本要素として、次第に業界の総意となっています。しかし、スマートシティ向け全光ターゲットネットワーク構築の過程で、通信事業者は依然、FTTH ODN構築における高コスト、時間の要するサービスプロビジョニング、管理の困難さなどの問題に直面します。さらに、デバイスの展開、ネットワークの進化、および新サービスの開発も差し迫った課題です。
カンファレンスで、ファーウェイ光学製品ライン担当バイスプレジデントの王麗彪(ビル・ワン)は、次のように述べました。「こういった課題に克服するため、ファーウェイではデジタルQuickODN(DQ ODN)、およびEdge OTNシリーズの製品を発売しました。これらの製品は、事業者がエンドツーエンドで可視化され、管理可能な全光ターゲットネットワークを速やかに構築し、事業者のO&Mコストを大幅に削減し、さまざまな業界、および家庭がデジタル世界に速やかに参入できるよう設計されています。これにより、事業者はエンタープライズ市場の拡大、ホームブロードバンド体験の向上、コストの削減、収益アップを実現できます。
カンファレンスで基調講演を行った著名な講演者にはドリーン・ボグダン・マーティン(ITU電気通信開発局長)、ボカール A. BA(SAMENA テレコミュニケーション・カウンシルCEO)、リカルド・ヴァルジエラス(MTNグローバル・コネクトCFO)、パー・ モルテン・トルビルドセン(グローバルコネクト取締役会会長)、バーダー・アブドラ・アリヒエブ(STCのインフラ担当 副社長)、アラー・A. マルキ(Mobily Etihad EtisalatのCTO)、およびワカール・ムハンマド(パキスタン高等教育委員会CTO)等がおり、固定ネットワーク分野におけるファーウェイのソリューションと製品の洞察、および成功した応用事例を共有しました。
ファーウェイは世界のウルトラブロードバンド固定ネットワーク業界の持続可能な開発を促進するために、ブロードバンド委員会(ITUとユネスコが共同で設立)および地域の主要事業者と共にウルトラブロードバンドフォーラム(UBBF)を2014年に立ち上げました。当フォーラムは、ウルトラブロードバンドの可能性を解き放ち、事業者、消費者、コンテンツプロバイダーに利益をもたらすよう、ウルトラブロードバンド経験の共有、業界を超えた連携、業界全体の促進にフォーカスした高レベルな対話プラットフォームを構築することを目指しています。
UBBFは、2014年の開催以来、毎年成功裏に開催されており、ウルトラブロードバンド業界の発展をリードする最も重要なイベントとなっています。