サウジアラビア通信情報技術省/サウジアラビア、イグナイト(Ignite)が11億米ドルの投資により、デジタルコンテンツ制作とメディア・プロダクションを強化

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LEAP22 2日目の様子

• 11億米ドルのイグナイト計画により、サウジアラビアはデジタルコンテンツの制作・生産の中心地へ
• サウジアラビアが「Wi-Fi 6E」の立ち上げを発表、世界最大のWi-Fi周波数スペクトルの利用が可能に
• トレンドマイクロがローカル・データレイクの構築を発表、リヤド本部を開設

LEAP22 2日目の様子LEAP22 2日目の様子

サウジアラビア通信情報技術省(Saudi Arabia’s Ministry of Communications and Information Technology)は、2022年2月2日(水)、サウジアラビア・リヤド市で開催された世界最大のテクノロジーイベント「LEAP22」の2日目に、デジタルコンテンツの制作・生産を目的とした新しいプログラム「イグナイト(Ignite)」、および次世代接続・通信インフラへの投資と支援、また、新しいパートナーシップによりトレンドマイクロがサウジアラビア、リヤド市に地域本部を開設することを発表しました。

この新しいプログラムと投資は、すべてサウジアラビアがデジタル・エコシステムを加速させ、中東・北アフリカ(MENA)地域での地位を活用し、世界のデジタル経済をリードする国となるための計画の一環です。

イグナイト(Ignite)
デジタルコンテンツ評議会(Digital Content Council)は、サウジアラビアをデジタル・エンターテインメントとメディア制作の主要ハブにする新しいプログラム「イグナイト(Ignite)」を発表しました。このプログラムは、デジタルコンテンツ企業を誘致し、現地のメディアおよびコンテンツ制作部門を成長させる包括的なエコシステムを構築することを目的としています。
 

Mohammed AlRobayan氏、デジタルコンテンツ評議会事務局長Mohammed AlRobayan氏、デジタルコンテンツ評議会事務局長

イグナイトは、ゲーム、オーディオ、ビデオ、広告など、サウジアラビアのデジタルコンテンツ市場規模を3倍にすることを目指しています。このプログラムは11億米ドルの投資に後押しされ、現地、地域、海外の企業やスタートアップ企業に対する資金援助、インフラ整備、人材育成プログラム、政策・規制の改善などのインセンティブを提供し、同分野の急速な成長を可能にします。

トレーニングコースはゲーム、映画、デジタル広告の3分野を用意し、今後3年間で参加者4,400人以上のスキルアップを目指します。このトレーニングプログラムにより、産業界が求める技能を開発し、サウジアラビアの若者の雇用機会を向上させるスキルを提供します。

このプログラムは、現地で制作される映画のインフラ整備、開発、制作、配給に充てられる映画ファンドと、ゲーム開発やゲームスタジオなどに特化したファンドを補完します。

国内外のパートナーをイグナイトにさらに惹きつけるため、サウジアラビアは知的財産権保護対策も強化します。また、国内外のパートナーは、サウジアラビアのデジタルコンテンツ経済への投資プロセスを合理化する投資家の「ワン・ストップ・ショップ(one stop shop)」の恩恵を受けることができるようになります。

通信情報技術委員会(CITC)、「Wi-Fi 6E」の立ち上げと地球低軌道(LEO)衛星技術の試験導入
サウジアラビアは、世界最大のWi-Fi周波数帯に支えられた「Wi-Fi 6E」の立ち上げを発表しました。最先端の技術と記録的な周波数の組み合わせにより、サウジアラビアは世界最速のWi-Fi速度(2.4Gbps)の恩恵を受けることができます。この高度な接続性を実現することで、サウジアラビアのGDPに対するWi-Fiの貢献度は、2021年の47億米ドルから2030年には180億米ドル以上へと4倍に増加すると予想されます。

Wi-Fiのアップグレードに加え、地域初の地球低軌道(Low Earth Orbit、LEO)衛星技術の試験導入により、サウジアラビアの遠隔地まで信頼性の高い通信範囲を拡大するなど、接続性向上のための取り組みが行われる予定です。また、通信情報技術委員会(CITC)は今年上半期に周波数オークションを実施する予定で、第5世代(5G)ネットワークとモバイル通信に利用できる周波数において、サウジアラビアが世界1位となる可能性が高いと示しています。5G技術への貢献は、2021年の14億米ドルから、2030年には150億米ドル以上になると予想されています。

トレンドマイクロ(Trend Micro)、ローカル・データレイクを発表、リヤド市に本部を開設
トレンドマイクロ(Trend Micro)は、リヤド市に中東・アフリカ(MEA)地域本部を開設し、セキュリティ・データレイクを構築するなど、サウジアラビアに総額5000万米ドル超の投資を行うことを発表しました。この投資は、同国および地域全体における公共および民間組織の保護に対するトレンドマイクロの継続的なコミットメントの強化を目的としています。

トレンドマイクロは、クラウド・セキュリティ、エンドポイント・セキュリティ、ネットワーク・セキュリティ、および拡張検知・対応ソリューションのためのサイバーセキュリティ・ソフトウェアSaaSデータレイクを発表しました。これらのサービスはすべてサウジアラビア国内から提供される予定です。これは、トレンドマイクロがサイバーセキュリティ業界におけるリーダーシップを発揮し、グローバルなサイバーセキュリティ企業として初めてMEA本部とローカルクラウド・データレイクをサウジアラビア国内に立ち上げ、同国および地域全体に貢献するというコミットメントを示したものです。

セキュリティ・データレイクは、組織のセキュリティ態勢に関連するすべてのログやその他のデータソースを維持・管理することを目的とした一元的なレポジトリです。セキュリティデータの収容、解析、検索、活用のための単一の場所を提供します。

また、サウジアラビアにサイバーセキュリティの専門家によるアドバイザリー・リソースセンターを設立し、企業のサイバーセキュリティ向上を支援するサービスや取り組みを展開するほか、家族のサイバーセキュリティやオンラインの安全性に関する意識を高めるためのプログラムを作成すると発表しました。

リヤド本部の新オフィスは、エグゼクティブ・ブリーフィングセンター、ラーニング&イノベーションセンター、会議室、コミュニティの集会スペースなど、サイバーセキュリティのエコシステム全体に役立つ世界クラスの施設を備えています。

初開催となるLEAPは、世界最大のテクノロジープラットフォームとして、イノベーション・エコシステム全体にスポットライトを当て、パイオニアやディスラプターと、ビジネスや政府のリーダー、起業家、投資家などをつなぎ、未来のテクノロジーを体験し学ぶ場となります。

LEAPの詳細については、以下をご覧ください。
https://www.onegiantleap.com/

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