全世界の荷物量は1,312億個に達し、毎秒4,160個の荷物が出荷
< 調査結果サマリー>
- 世界の小包量は前年比27%増
2020年の世界の小包量は1,312億個に達し、1秒当たり4,160個の小包が出荷され、前年比27%増の結果に。日本国内では、1秒間に289個の小包が出荷されています。
- 世界の小包量は今後5年間で2倍に
同調査では、2026年までに小包の数量が2,320億個、最大で3,030億個に達する可能性があると推定されます。最も可能性が高いのは、2021年から25年までの年平均成長率(CAGR)が12%で、今後5年間で2倍になり、2026年には2,660億個に達する可能性があることがわかりました。
- 2020年、日本の小包市場(宅配便・メール便)売上高は日本円で約3.7兆円規模、前年比6%増
日本では、小包市場(宅配便・メール便)の売上高が333億米国ドル、日本円で約3.7兆円に達し、前年比6%増となりました。小包の数量は約91億個に達し、2019年の90.6億個から前年比1%増。日本郵便は、数量ベースで国内取引全体の48%、売上ベースで32%の圧倒的な市場シェアを維持しました。日本の小包市場(宅配便・メール便)における主要キャリアはすべて、2020年に増収を報告しました。
ピツニーボウズジャパン株式会社 取締役最高執行責任者 田邉 卓也は「日本の宅配便出荷量のデータは、我々の予測や市場の他の指標がすでに示していたことを裏付けるものです。国土交通省のデータによると、宅配便とメール便の合計出荷量が前年同期比1%増であるのに対し、宅配便のみでは同12%増となっています。
宅配便の力強い成長は、電子商取引の増加によるもので、世界的な新型コロナウイルス感染拡大による消費者行動の変化によって、さらに加速されました。世界的な経済の不確実性やサプライチェーンの問題が、オンラインショッピングや配送の急増に拍車をかけている中、企業のオフィス内の発送業務においても、作業を効率化するソリューションに目を向ける必要があります。発送時の手作業を無くし、複数の運送会社の運送費用の比較や、発送管理が簡単にできるテクノロジープラットフォームの導入は、どの企業も検討に値するでしょう」と述べています。
ピツニーボウズ・パーセル・シッピング・インデックスは、日本、米国、カナダ、ブラジル、ドイツ、英国、フランス、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、中国、オーストラリア、インドの人口38億人に相当する13の主要市場における、重量31.5kg(70ポンド)までの企業間、企業対消費者、消費者対企業、消費者委託の貨物の数量と支出を測定します。独自に開発したデータと公表されているデータに基づいて作成された本指標は、2016年の初版レポート以来、業界のベンチマークとして評価されており、正確な予測を行う上で信頼できる情報源となっています。
パーセル・シッピング・インデックスの地域別調査結果
*原文の調査結果は下記をご参照ください。
https://www.pitneybowes.com/us/shipping-index.html
*通貨は米ドル表記です。
- アジア太平洋地域(オーストラリア、中国、インド、日本)
・オーストラリアは、2019年の9億3,400万個から初めて小包量が10億個に達しました。小包1個当たりの収益は7.62ドルで、フランスの9.30ドル、米国の8.50ドルに次いで、指数全体で3番目に高い収益を上げましたが、2014年に9.88ドルに達した後は減少しています。売上高は9%増の78億ドルに達しました。オーストラリアポストは、数量ベースで40%、収益ベースで39%の圧倒的な市場シェアを維持しました。
・中国は、小包の数量が2019年の640億個から830億個に達し、数量では全市場の中で最大であり、2021年に1,000億個に達すると予測される最初の国となりました。一人当たりの小包数は、前年の45個から58個に達し、収益は前年比17%増の834億ドルに達しました。
・2020年に小包の数量が減少したのはインドだけで、2019年の29億個から16%減の24億個になりました。これは、パンデミックに関連した例外的な状況の結果であると考えられ、トレンドとは考えられません。この数量減少にもかかわらず、インドの小包発送収入は3%増の45億ドルに達しました。アマゾン・ロジスティクスは、2014年から20年にかけて4%の年平均成長率で、数量ベースの市場シェアを着実に伸ばしています。
・日本の荷物量(宅配便・メール便)は91億個に達し、2019年の90.6億個から増加。収益は6%増の333億ドルとなりました。2016年以降、収益は順調に伸びていますが、小包量は2017年の96億個がピークでした。
- 米州(アメリカ、ブラジル、カナダ)
・ブラジルの荷物量の増加率は調査全体で最も高く、初めて10億個を超え、2020年には12億個に達し、2019年の8.5億個から46%の増加となりました。その小包1個当たりの収益は、前年比22%減と最も高い減少率を示しました。ブラジルポストは、売上高シェアを15ポイント減少させ、2014年から20年にかけての年平均売上高シェアの減少率は27%となりました。
・カナダの売上高の増加率は、89億ドルから115億ドルに達し、29%と本調査で最も高い水準となりました。数量も29%増の16億個に達しました。
・米国の輸送収入は、前年同期比29%増の1,714億ドルとなり、本指標において最も高い数値を記録しました。小包の数量は、前年比37%増の202億個に達しました。一人当たりの小包数は、前年の45個から、2020年には61個に達しました。アマゾン・ロジスティクスの台頭が最も顕著だったのは米国で、UPSとFedExの小包取扱量と売上高の両方におけるシェアが低下しました。アマゾン・ロジスティクスは、前年同期比で109%の小包収入の増加と、127%の小包取扱量の増加をもたらしました。
- 欧州(フランス、ドイツ、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、イギリス)
・小包1個当たりの売上高は、フランスが9.30ドルで最も高くなりました。小包数は、前年同期比18%増の16億個に達しました。収入は11%増の146億ドルでした。
・ドイツでは、2020年に40億個の小包が発生し、前年の37億個から12%増加しました。キャリアの収益は18%増の216億ドルに達し、小包1個当たりの収益は5%増の5.30ドルとなりました。DPD、DHL、GLSなどの大規模キャリアはすべて増収となりましたが、「その他」を構成する小規模キャリアの増収率は低下しました。
・イタリアでは、小包の数量が初めて10億個を超え、2019年比31%増の13億個に達しました。キャリアの小包収益は96億ドルで、前年比24%増となりました。小包1個当たりの収入は7.40ドルと指数の中でも高い水準でしたが、前年比では5%の減少となりました。
・ノルウェーの小包数は、前年の7,600万個から9,900万個に増加しました。収益は2億1,070万ドルに達しました。Posten Norgeは、2014年から毎年そうであるように、キャリアの数量シェアの79%を維持し、小包1個当たりの収益は2.10ドルに達しました。
・スウェーデンでは、小包の数量が1億7,000万個に達し、前年同期比26%増となり、一人当たりの小包数が13個から17個に増加しました。小包1個当たりのキャリアの収益は2.10ドルで、2016年から減少していました。
・英国は、インデックス全体で最も高い輸送業者の収益の増加をもたらし、2019年の161億ドルから37%増の222億ドルとなりました。小包1個当たりの収益は、2016年以来初めて増加し、4.40ドルとなりました。主要キャリアの中では、エルメスが市場シェアを最も大きく伸ばし(6%から11%)、数量の増加率も最も高くなりました(63%)。一人当たりの小包数は56個から74個に増加しました。
ピツニーボウズ・パーセル・シッピング・インデックスについて
ピツニーボウズ・パーセル・シッピング・インデックスは、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、ノルウェー、スウェーデン、英国、米国における重量31.5kgまでの企業間輸送、企業対消費者輸送、消費者向け委託輸送の貨物量と消費額を測定しています。人口データは、国際通貨基金(IMF)が2020年に発表した世界経済見通しデータベースから引用しています。ピツニーボウズ・パーセル・シッピング・インデックスは、13カ国にまたがり、37億人のパーセル・シッピング活動を表しています。
ピツニーボウズについて
ピツニーボウズ(NYSE:PBI)は、アメリカ コネチカット州に本社を置く、フォーチュン500社の90%以上に技術、物流、金融サービスを提供しているグローバルな発送・郵送企業です。世界中の中小企業、小売業、企業、政府機関のお客様が、郵便物や小包を送る際の複雑さを解消するためにピツニーボウズを利用しています。日本ではSending Technologyソリューションズとして、あらゆる「送る」をサポートし、郵便と小包の発送業務の効率化を図る「郵便・宅配便ソリューション」と、受領後の郵便物、小包の受渡しの管理を円滑にする「荷物受渡しソリューション」を提供しています。2020年に創業100周年を迎えた、ピツニーボウズは、複雑さを解消して正確な商取引を可能にする革新的な技術を提供してきました。
ピツニーボウズジャパンのホームページは下記をご覧ください。
https://www.pitneybowes.com/jp